エリザベート(帝国劇場ver.1〜5回目)

遅ればせながら、あけましておめでとうございます!
新年早速UPするのは、昨年11月から12月までかけて観た
エリザベートのまとめ感想でございます。

いやはや、長い間感想を溜め込み、結局年越しになってしまった。
やっぱり、観たらすぐに感想を書くっていうのが大原則だなあ。
ちなみに、今年の正月は衛星第二の愛と死のアラビアにウヘウヘしていました。


『エリザベート』

11/8(土) 12:00  
帝国劇場 2階K列10番台
CAST
エリザベート:朝海ひかる
トート:山口祐一郎
フランツ・ヨーゼフ:石川禅
ルドルフ:伊礼彼方
ゾフィー:初風 諄



11/22(土) 17:00  
帝国劇場 1階J列30番台
CAST
エリザベート:涼風真世
トート:武田真治
フランツ・ヨーゼフ:鈴木綜馬
ルドルフ:浦井健治
ゾフィー:寿ひずる



12/13(土) 17:00  
帝国劇場 1階I列一桁台
CAST
エリザベート:朝海ひかる
トート:武田真治
フランツ・ヨーゼフ:鈴木綜馬
ルドルフ:浦井健治
ゾフィー:初風 諄



12/14(日) 12:00  
帝国劇場 1階R列10番台
CAST
エリザベート:涼風真世
トート:山口祐一郎
フランツ・ヨーゼフ:石川禅
ルドルフ:伊礼彼方
ゾフィー:寿ひずる



12/22(月) 18:30  
帝国劇場 1階D列10番台
CAST
エリザベート:朝海ひかる
トート:武田真治
フランツ・ヨーゼフ:鈴木綜馬
ルドルフ:浦井健治
ゾフィー:初風 諄




↓ネタバレつき感想


初のダブルキャスト、
一路さん以外の方が演じるエリザ像、
それだけのことなのに物語が全く違って見える、
エリザベート皇后の人生への印象が違うという、
まさに舞台の醍醐味というものを感じられた公演でした。


ルキーニ:高島政弘
中日でかっこいいと思ったのは幻だったようです……
帝劇では相変わらずでした。
てか、絶好調だとああなるんだろうか。


ゾフィー:寿ひずる・初風諄
相性の面でいうと、寿ゾフィーは禅さんと、
初風ゾフィーは綜馬さんと合うみたいです。
今回はそういう、相性っていうものも
凄く顕著だったなあと思いました。
初風さんは後半の公演かなりしんどそうでした……。
最も、逆にそれがゾフィーの死がリアルに感じられて、
ゾフィーの哀しみ、苦しさ、切なさがじんわりきたなあ。



ルドルフ:浦井健治・伊礼彼方
浦井君は中日で観たときよりもぐっとよくなっていました!
特に、12月以降は本当にルドルフだなあという感じで。
山口さんとのコンビが観られなかったのが残念ですが、
私はやっぱり、浦井君の演じる繊細で壊れそうなルドルフっていうのが
理想なんだなあと思いました。
伊礼君は……こう、揺らぐもののないルドルフって感じで、
個人的にはあまり好きじゃないかも……。
なんか、あのギリギリ感というか、
追い詰められて、狂気と正気の境目にいるルドルフ、
死によって開放される瞬間の官能的な魅力が好きなので、
一本芯が通った印象のある伊礼ルドルフは好みではなかったです。
色気があんまりないのがなにより大きかったかも。


フランツ・ヨーゼフ:石川禅・鈴木綜馬
禅さんのフランツ、朝海さん・シンディとの組み合わせで観たかった〜!
なんでその組み合わせがないんだ……。
それでなくとも、全体的に組み合わせが偏ってましたね。
禅さんはやっぱり夜のボートから悪夢までの流れ。
本当に夜のボートでは鳥肌が立ちまくります。
綜馬さんに比べて感情をしっかり抑えているフランツですが、
だから、夜のボートで一気に感情を噴出す瞬間が
ゾワーっとくるんですよねえ。

そして綜馬フランツ!
今までは禅さんの熱いフランツのほうが
どちらかというと好みだったのですが、
朝海シシィと綜馬フランツの組み合わせは最高です!

こと、印象的だったのが12/13ソワレ。
綜馬フランツは基本的に自由に生きることに憧れ、
自由の天使のような存在である、
溌剌としたシシィに一目ぼれするというのが
とても自然に感じられるんです。

「あなたがそばにいれば」のシーンで、
シシィが「自由に生きていくのよ」のところ。
目を輝かせて空を見上げて、そしてはっとしたように
「シシィ、いや、エリザベート……」と語りだす。
このときのふたりは、正反対のことを言っているのに
何故か噛み合っていて、物凄く幸せそうで、
綜馬フランツからの愛情が伝わってくるんですよね。
このシーンがあまりにも幸せそうだから、
夜のボートが対比で辛くて哀しくて仕方なかった。

憧れ、理想の形そのものである朝海シシィ。
それに向ける綜馬フランツの深い愛情。
今まで観ていた全てのシーンが全く違って見えるんですよね。
綜馬フランツ、本当に朝海シシィが好きなんだなあと思いました。
割と感情に素直に生きている印象のあった綜馬フランツですが、
今回は本当に、何故惹かれたのか、
何故そこまで愛し続けたのか、全ての面で説得力がありました。


トート:武田真治・山口祐一郎
山口さんはさすがの美声。
安定しているので、特にないのですが
12/14マチネ……。
歌は絶好調だったのですが、
最後のダンスの後、思い切り体を左に曲げる……。
まるでラジオ体操のような……。
マイヤーリンクで登場するときは
両手を広げて現れて「ここは通さないぞ〜」みたいな動き。
そしてラスト、シシィを棺に戻した後で
何故か手を広げてルキーニに何かビームを飛ばす……。
謎だ。何故なんだ。
終演後、友人とその動きで大盛り上がりでした。

武田シンディはやっぱり後半。
前回の公演よりもだいぶ落ち着いて
舞台での見せ方がわかってきたというか、
変な力みが消えたなあという感じでした。
そして、中日で観たときの第一印象の通り、
やっぱり朝海シシィとシンディトートの相性は抜群でした!
ビジュアル面だけではなく、内面的にも凄い繋がっていました。

トートがエリザベートに感じる魅力、
先ほど綜馬フランツのときにも書きましたが
自由の化身のような溌剌さ、
彼女の強い意志と輝くような生命のエネルギーを持っていること、
シンディのトートはそこに心を奪われるからこそ、
彼女の魅力が増せば増すほど手に入れられない、
手の届かない存在になっていくというのが、
とてもよく伝わってくるから、物語に深みが増す。

12/22はその集大成という感じで、
「今こそお前を……」のラスト、本当に感慨深げで、切なかった。
トートがシシィを手に入れる瞬間、
それは同時に彼が愛したシシィの全てが失われるとき。
もう長いこと追い続けていた、それがやっと叶うのに、
でも同時に別れでもある……
この日、シンディのトートはトートそのものって感じでした。
シンディトートは宝塚のトートの流れを汲んでるのかな?
シシィへの愛情って言うのがちょっと人間ぽかったです。


エリザベート:朝海ひかる・涼風真世
好みの問題というのもあるんでしょうが……。
今回、一番駄目だったのが涼風シシィ。
もう、なんか、エリザベートっていう人の捕らえ方が
この方とは根本的に違うんだ……と思ってしまった。
ただのわがままプリンセスにしか見えないんですよね。
そんなにぶりっ子しないでもいいのに、
ゾフィーに注意されたらフランツの後ろに隠れて
「お母様が〜いじめるの」って。
重みが全然違う……。
結構皇后の仕事楽しんじゃってるよね?みたいな違和感。
やっぱり根本的に陽性の方だから、
エリザベートっていう常に影がまとわりつくような、
そういう暗さが一切ないんですよねえ。
舞台上で誰とも噛み合わないのも辛かったなあ。
朝海シシィがどんどん変わっていったからより際立って……。
フランツも、トートも、マックスパパの愛情も全て空回りなんだなあ。

対照的だったのが朝海シシィ!
最初は表情がやっぱり怖かったのですが、
12月になってからガラっと変わりました。

もともと「パパみたいに・リプライズ」では
凄い孤独感があって好きなシーンだったのですが、
最初の「パパみたいに」での溌剌とした動きや軽快さが加わったことにより、
自由奔放だった時代から縛られる皇后の生活で苦しむギャップというのが
非常によく伝わってくる。
だから、このシシィから目が離せなくなって。
個人的には、一路さんのシシィよりも好きかも。
特に、パパみたいにリプライズでの表現は斬新でした。

一路シシィはこのとき、
ちょっと精神的にやられちゃっている感じがあったのですが、
朝海シシィは自分の非も自覚した上で、
それでも曲げられない自分の人生というものを語っている。
マックス公が「気の持ちようで幸せに……」
「諦めずに勇気を持って……」という言葉を理解しながら、
それでも「もう遅すぎる、今からでは、パパみたいになれない……」
これを観たとき、ゾワーっと鳥肌が立ちました。
精神病院からの流れもあり凄く説得力があるんだよなあ。

そしてやっぱりダンサー!
ラストシーンのふわりとした着地は本当に素晴らしい!
死んで開放された、全てをそぎ落としたその軽さ。
あの動きの綺麗さには見惚れますね。

ここまで変わるとは予想していなかったので、
本当にいいものを観たなあという気持ちになりました。
これは、ぜひ梅田で……花組のチケットもあるしなあ。

ちなみに、最初のパパみたいにでの、
マックス公の動きを真似て座る仕草が小ツボですw

アンサンブルさんではヴィンデッシュの河合さん。
この方、涼風シシィと朝海シシィのときでは
演技が全く違うのが凄いです。
朝海シシィのときの、一瞬だけ正気に返ったようになり、
そして自分を皇后とあがめる他の患者たちに向かって、
何度かエリザベートのことを指差して、
「違う、あの人が……」というような仕草をする。
結局最後には戸惑いながらも傘を差すのですが……。
涼風シシィのときはずっと狂ったままというか、
笑っていたのに、朝海シシィのときに見せた
この戸惑いと正気に返ったような演技は印象的でした。



とにかく、今回は朝海シシィありきって感じでした。
溌剌としたおてんば娘から、がんじがらめになる苦しみ、
死への抵抗、輝く美しさ……
まるでその場にいるシシィを観ている気がしました。
本当に梅田行こうかなあ。回数見られなかったのだけが残念でした。


本当は観た後で書きたいことたくさんあったんですが、
なんか暇がなくって書けませんでした。
来年は一言メモ的にしてもちょっとまめに書きたいな〜。
昨年の総括と今年の予定、
出来ればお正月休み中にやりたい……。

2009.01.01 | | Comments(0) | Trackback(0) | 舞台を観た(宝塚以外)

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Author:ひきゃく
二羽の文鳥と観劇貧乏生活中。
宝塚月組、東宝ミュージカルを中心に観劇レポや
その他日常生活を綴る日記代わりブログ。

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